最大荷重近く、支えきれずクレーン横転か(読売新聞)
2009年4月15日 時事ニュース東京都千代田区麹町のビル建設工事現場で14日、大型クレーンが横転し、歩行者ら6人が負傷した事故で、事故当時、クレーンは最大荷重に近い重さの鉄管をつり上げる作業をしていたことがわかった。テレビのニュースで、建築会社の方が、吊り上げる目的物の方を向いて近寄って作業するのが普通だと指摘した。なーんて、報道されていた。
この現場では、同じ鉄管をこれまでにも2回、問題なく引き上げていたが、つり上げることができる鉄管の重さはアームの角度によって大幅に減少することから、警視庁ではクレーンが適切に操作されていたかを詳しく調べるとともに、業務上過失傷害容疑で工事関係者から事情を聞いている。
クレーンを操縦していた男性オペレーター(38)は警視庁の調べに、「クレーンで鉄管をつり上げようとしたら、バランスを崩して倒れた」と説明。現場の作業員も「鉄管を引き出している途中、クレーンが突然ふわふわした状態になり、横倒しになった」と話しているという。
工事の元請けの「東亜建設工業」(千代田区)によると、事故は地上19階、地下2階建て複合ビルの基礎工事中に発生。下請けの「大洋基礎」(中央区)の作業員らが作業にあたり、クレーンは杭(くい)を打ち込む縦穴に挿入されていたケーシングと呼ばれる11トンの鉄管(長さ約7メートル、直径約2・5メートル)を、地中から地上約3メートルまで引き上げたところで横転した。この現場で鉄管を引き上げる作業は3回目で、これまでの作業で問題はなかったという。
クレーン製造元の日立住友重機械建機クレーン(台東区)によると、倒れたクレーンはもともと基礎工事で地面に縦穴を掘る掘削機。穴の内部に鉄管や鉄筋などを搬入するために備え付けられている補助的なクレーンは最大で13トンの荷物をつり上げられるが、アームの角度によって最大荷重は減少する。
アームが水平に近い角度になって重機と鉄管が離れるほど、重いものをつり上げられなくなるといい、東亜建設工業の説明によると、13トンをつり上げられる重機と鉄管の適正距離は6・7メートル~9・4メートルの間。10・9メートルでは9・2トン、13・1メートルでは5・5トンしかつり上げられなくなるという。
同社によると、現場はビルの解体後、埋め戻した土地で地盤が弱く、鉄板を敷いて作業をしていたという。
この事故では、横転のはずみで倒れた、工事現場を取り囲む鉄製の囲いの下敷きになった武蔵野市の女性(62)が頭の骨を折るなどして意識不明の重体となったほか、アームの下敷きになったトラックに乗車していた男性(39)ら3人が足の骨を折るなどの重傷。クレーンの男性オペレーターと歩行者の男性(33)が背中を打つなどの軽傷を負った。
クレーンが横転した国道20号は一時、上下計6車線のうち5車線で通行止めとなった。東京国道事務所によると、クレーンを解体して撤去するのに手間取り、発生から10時間40分後の午後9時50分に全面復旧した。
(2009年4月15日03時04分 読売新聞)
クレーンって、釣るためのアームは上下にしか動かないんで、運転席ともども釣るものの方向向いてじゃないと作業できないんですが……。と、こっそりツッコミ。
アームのくっついている運転席部分は、作業方向に向かって右とか左とか旋回できるので、ひっくり返った拍子にキャタピラが向いている方向に向き変ったんじゃ?
うーん…向き変わるもんだろうか?
現場に入ったこと無いしなぁ。今度、父さんに聞いてみよう。
これが、移動式クレーンだったら、がっつり足が出て車体を支えるんだけど…といいつつ、移動式クレーンでもひっくり返る時はひっくり返る。
私の父親はもう年寄りなんで引退したが、元クレーン車の運転手だった。そして、どうやったらひっくり返るかってのを熟知してるんで、ひっくり返ったことはない奇跡の人だ。ひっくり返ったのを起こしに行ったことはある。(クレーン車はクレーン車でしか起こせないから)
こういう場合、単純に吊り上げ過重オーバーってこともありえるが、釣るためにワイヤーに引っかける玉掛け作業が悪くっても、吊り上げたときにバランスを崩すことがある。
ま、今回の場合、吊り上げ重量オーバーらしいけど。
新聞記事の方が誤解がない説明でいいね。テレビの方は誤解しそうだw
まぁ、元々掘削機だったのを、簡易的にクレーン流用するのもよくある話なんだけど、道路側にひっくり返ったために、多くの人が巻き添えになって痛々しい。
クレーンの運転手の質が落ちたんだろか?
いやいやいや…運転手さんだった重体なんだし、そういう訳じゃないよね。
つい父親と比較してしまったスマヌ。
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