ISBN:4393441613 単行本 加藤 哲太郎 春秋社 2005/08 ¥1,680
内容(「BOOK」データベースより)
こんど生まれかわるのなら私は人間になりたくありません。私は貝に生まれるつもりです。そうすれば戦争もない。兵隊にとられることもない。妻や子どもを心配することもないのです。戦争に翻弄された一市民の衝撃の手記。
何度かドラマ化や映画化をされる元になった手記です。
たしか、一介の床屋の主人が、赤紙による徴兵で戦争に行き、上官の命令で捕虜となるべき米兵を殺害。終戦後、生きて帰れた、これで妻と子と暮らせると思った矢先に、B級C級戦犯として逮捕され、東京裁判にて口頭による命令であることが認められず、主人公の意思で米兵を殺したとされ、絞首台の露と散った。
その最後に遺書の文が主人公役の声によってナレーションされる。
もう人間なんていやだ。こんなひどい目に会わされる人間なんて……深い深い海の底の貝だったら……戦争もない、兵隊もない。房江や健一のことを心配することもない。どうしても生れ変らねばならないのなら……私は貝になりたい
ドラマ上でも有名な一文です。
こういった、徴兵で戦争に行った一般人の犠牲を忘れてはいけないと思う。
けど、中国や韓国・北朝鮮の言うことを全面的に信じて、マンセーな人は、戦争賛美とか犠牲者ぶるなとか色々言っちゃうんだろうなぁ。

コメント

マーロウ
マー老
2006年9月26日22:50

水木しげるの兄貴も同様に上官の命令で捕虜を殺害、同様に死刑になりかけたそうです。こんな人達はけっこう多くいたようで生きるか死ぬかはもう100%「運」だけの状況だったようですね。捕虜に納豆食べさせただけで死んだ人もいるそうです。(日本では栄養食の納豆も英国人には畜生の食う飼料作物で耐え難い屈辱だったようです)けっ、くだらねー、何でも食わんかい!・・という意見は今の日本人だから言えるんすかねー?

すもも
すもも
2006年9月26日23:54

このドラマになったものを観た事があります。
確か主人公役が所ジョージさんだったような・・・。
最後のシーンはワタシにとってはかなり衝撃的だった
ので今も胸に残ってます。

経験者に聞くと教科書では知りえない事実ばかりで
ショック受けてます。
ちゃんと受け止めなきゃいけないのに・・・。

寝待月
寝待月
2006年9月27日8:04

>マー老サマ
うわー、納豆食べさせただけで、戦犯で処刑ですか(T_T)
今だったら、日本食ブームもあって納豆は知られているんで、そんなことにならないでしょうに。
それにしても、戦犯処刑も運ですか。そういうのって、やりきれないですよね。

>すももサマ
私も、所ジョージ版のやつを見ましたよ。
1959年の映画版は、フランキー堺だそうです。どっちも、気弱そうな床屋の主人っていうのが、ハマリ役って感じですよね。

私の周囲には、そういった戦争体験者が少なくて、こういった手記をすすんで読まないと情報が入ってこないんですよね。で、読んでショックを受けると言う。
ほんと、こういうことはちゃんと受け止めないと。

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