http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20060823dde001040011000c.html
【プラハ会川晴之】チェコのプラハで総会を開いている国際天文学連合(IAU)は22日、惑星の定義案を大幅に修正、冥王星を惑星から外す最終案をまとめた。この結果、太陽系の惑星数は、現在の九つから八つに減ることになった。同日昼の公開討論会で、原案を微修正して3分割した案を提示したが、反対論が相次いだため抜本的な修正に踏み切った。23日も細かい表現などの最終調整を続け、24日午後の全体会議で採択を目指す。

◇「軌道で圧倒的天体」

 最終案は、太陽系惑星の定義を「太陽の周りを回り、自らの重力で球状となる天体」とする当初案を継承したうえで「軌道周辺地域で圧倒的に大きい天体」という新たな項目を付け加えた。

 冥王星は、より大きい海王星と軌道が一部重なるうえ、03年に発見された「2003UB313」など同等規模の天体が周辺にあるため新たに加わった項目を満たさず、惑星から外れることになった。当初の定義案では惑星に昇格する予定だった小惑星セレスとUB313も、同様の理由で惑星とはみなされない。

 冥王星やその周辺の天体は惑星とは異なる「矮惑星(わいわくせい)」と位置づける。ただし、「冥王星系天体」などの名称を与える案を作り、惑星の定義案とともに総会に提案する。22日に示した修正案では、冥王星と冥王星の衛星「カロン」を二重惑星とする案も示したが、冥王星が惑星でなくなることから廃案とした。

 同日の公開討論では、「軌道面からの考察が足りない」などの科学的な反論に加え、「政治的すぎる」「提案が唐突で手続きが民主的ではない」といった意見も相次ぎ、提示した3案とも否決が確実となった。3年後の次回総会への先送りも検討したが、「今回の会議で決定しなければIAUの権威が失墜する」(会議筋)と判断した。

◇惑星8個が素直−−日本惑星科学会会長の向井正・神戸大教授(惑星科学)の話

 惑星は八つとするのが素直だ。1992年以降、海王星の外側の領域に小天体が1000以上も見つかった。冥王星はこのグループに入るから、惑星とは区別した方がいい。

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■ことば

◇冥王星

 1930年発見。当初は地球とほぼ同規模の惑星と考えられていたが、観測技術の発達により、質量は地球の1%未満と月より小さいことが判明。70年代以後「冥王星は惑星なのか」という議論が高まった。05年には、周辺で冥王星より大きい「2003UB313」の発見が公表され、この議論が加速していた。

毎日新聞 2006年8月23日 東京夕刊
火星と木星の間にある小惑星セレス、冥王星の衛星カロン、2003年に発見された天体2003UB313を、太陽系の惑星としてカウントし、13個になるかもってのが、最初に聞いたネタ。
ところが、一転して冥王星を惑星のカテゴリから除外しようという話しになっているらしい。
理由は、冥王星の実際の大きさが地球の衛星である月の3分の2程度と小さかったこともあるようだ。
事実、私が小・中学生の時に使っていた百科事典には、冥王星は地球よりやや小さい程度として記載されていたように思う。

しかし、オタクな私としては、冥王星と言えば銀河鉄道999の氷の墓場がイメージされるとこが、なんか終わっている感いっぱいである。

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