<同人誌今昔話 1ヨリ続く>
コピーをするということが、一般的になりつつあった頃というか、家庭用ミニコピー機でA4サイズまでコピー可能だった「ファミリーコピア」という製品の出始めのころだったと記憶している。
詳細はといえば、原作ページのコピー。台詞を現存する店等の誹謗中傷するものへの書き換えであったと記憶している。
ページをコピー機で複写し、誹謗中傷する台詞に張り替えるなどは、著作権の違反として、当初は該当同人サークルに原作者からの不快の意と共に出版社側からの厳重注意を受けたのにもかかわらず、改められることが無く、刑事告訴にまで発展したものです。正直、私個人としては、その同人誌を作った人たちのバカさ加減にあきれました。原作者を大人気ないと批判する人もいたようですが、それは違うと思うんです。良かったと商業誌で紹介したものを、原作足跡ツアーで行って見て、自分の好みではなかったからって、同人誌で原作ページをコピーし、台詞を誹謗中傷するものに変える。それも原作者に送りつけるなんて、普通では考えられないことです。これがきっかけのような物で、件の漫画は長い休載への道を辿りました。
よく見かけるのが、同人誌を原作者若しくは関係者に見せないでというような内容の注意書きです。
それが書かれるようになったのも、この事件以降です。
他にも、ちらほらと同人誌を送ってくれるのは良いのだけど、自分の作品のキャラクターたちが、思っているのと違うような形で書かれていたりして凹むというような内容が、原作のあとがきなどでちらほらと書かれるようになってからと言ってもいいかもしれません。
情報系同人誌より、パロディ系同人誌の発行率が増えだし、二次創作とも言われだしたころ、JUNEというお耽美小説(ホモ系)雑誌が女性の間で人気が出始め、男性の間では美少女系漫画やゲームのキャラクターにえっちなことをさせるのがもてはやされ始めた頃、やおいと呼ばれる、やまも落ちもなく、ただエッチな描写だけで漫画や小説でパロディモノを書く、やっつけ仕事的内容が流れとして派生。
このあたりから、純粋なるファンブックとしての同人誌というのが変質したように感じられる。
いまや、王道ともいうべき解析・情報系の同人誌や昔ながらのギャグ系同人誌は、エロ(色)モノ二次創作同人誌の足元に追いすがるのも不可能な状態にある。
また、この同人作家からプロの漫画家・小説家になる人も増え、ボーイズラブやロリコンなどのカテゴリが定着。
一時期は、猫も杓子も同人アンソロジーであふれかえっていたものだ。
出版社としても、力のある新人作家の獲得というか、最初から、同人誌の売れ具合で、手間をかけずに売り上げの見込める新人作家の獲得に、丁度良い養殖場がコミケをはじめとする同人誌即売会であったと言っても過言ではないだろう。
丁度、その全盛期におきたのが、宮崎勤の事件であり、本来、印刷代金のみの価格設定での販売であるはずの同人誌に、商業誌ばりに売上が出るように価格設定して販売、税務署の監査が入って追徴課税、なんていう普通では考えられない不祥事が発生したのである。
もう、この頃になると、同人誌というものが変質していることがはっきりと目に見えているのだが、同人誌を作るという世界から一度も出たことのない人には、その異質さが感じ取れず、その異質さのまま現在に至るので、普通に考えてやって良いコトと悪いことを選別すれば問題ないのに、著作権にしろなんにしろ、過剰に反応しているようにしか見えない。
歌詞の記載、オルゴールなどのグッズを作るときの音源にしたって、今でこそ許諾を受けるのが当たり前となっているが、商業誌の漫画でさえ、歌の歌詞を記載するときは、JASRACの使用許諾を受けるのに、同人では許可を受けなくてもいいのだと素で思っていたというのだから不思議な現象だろう。私がいくら言っても、当時の同人仲間は聞き入れてることがなかったと記憶している。
<続く>
コピーをするということが、一般的になりつつあった頃というか、家庭用ミニコピー機でA4サイズまでコピー可能だった「ファミリーコピア」という製品の出始めのころだったと記憶している。
詳細はといえば、原作ページのコピー。台詞を現存する店等の誹謗中傷するものへの書き換えであったと記憶している。
ページをコピー機で複写し、誹謗中傷する台詞に張り替えるなどは、著作権の違反として、当初は該当同人サークルに原作者からの不快の意と共に出版社側からの厳重注意を受けたのにもかかわらず、改められることが無く、刑事告訴にまで発展したものです。正直、私個人としては、その同人誌を作った人たちのバカさ加減にあきれました。原作者を大人気ないと批判する人もいたようですが、それは違うと思うんです。良かったと商業誌で紹介したものを、原作足跡ツアーで行って見て、自分の好みではなかったからって、同人誌で原作ページをコピーし、台詞を誹謗中傷するものに変える。それも原作者に送りつけるなんて、普通では考えられないことです。これがきっかけのような物で、件の漫画は長い休載への道を辿りました。
よく見かけるのが、同人誌を原作者若しくは関係者に見せないでというような内容の注意書きです。
それが書かれるようになったのも、この事件以降です。
他にも、ちらほらと同人誌を送ってくれるのは良いのだけど、自分の作品のキャラクターたちが、思っているのと違うような形で書かれていたりして凹むというような内容が、原作のあとがきなどでちらほらと書かれるようになってからと言ってもいいかもしれません。
情報系同人誌より、パロディ系同人誌の発行率が増えだし、二次創作とも言われだしたころ、JUNEというお耽美小説(ホモ系)雑誌が女性の間で人気が出始め、男性の間では美少女系漫画やゲームのキャラクターにえっちなことをさせるのがもてはやされ始めた頃、やおいと呼ばれる、やまも落ちもなく、ただエッチな描写だけで漫画や小説でパロディモノを書く、やっつけ仕事的内容が流れとして派生。
このあたりから、純粋なるファンブックとしての同人誌というのが変質したように感じられる。
いまや、王道ともいうべき解析・情報系の同人誌や昔ながらのギャグ系同人誌は、エロ(色)モノ二次創作同人誌の足元に追いすがるのも不可能な状態にある。
また、この同人作家からプロの漫画家・小説家になる人も増え、ボーイズラブやロリコンなどのカテゴリが定着。
一時期は、猫も杓子も同人アンソロジーであふれかえっていたものだ。
出版社としても、力のある新人作家の獲得というか、最初から、同人誌の売れ具合で、手間をかけずに売り上げの見込める新人作家の獲得に、丁度良い養殖場がコミケをはじめとする同人誌即売会であったと言っても過言ではないだろう。
丁度、その全盛期におきたのが、宮崎勤の事件であり、本来、印刷代金のみの価格設定での販売であるはずの同人誌に、商業誌ばりに売上が出るように価格設定して販売、税務署の監査が入って追徴課税、なんていう普通では考えられない不祥事が発生したのである。
もう、この頃になると、同人誌というものが変質していることがはっきりと目に見えているのだが、同人誌を作るという世界から一度も出たことのない人には、その異質さが感じ取れず、その異質さのまま現在に至るので、普通に考えてやって良いコトと悪いことを選別すれば問題ないのに、著作権にしろなんにしろ、過剰に反応しているようにしか見えない。
歌詞の記載、オルゴールなどのグッズを作るときの音源にしたって、今でこそ許諾を受けるのが当たり前となっているが、商業誌の漫画でさえ、歌の歌詞を記載するときは、JASRACの使用許諾を受けるのに、同人では許可を受けなくてもいいのだと素で思っていたというのだから不思議な現象だろう。私がいくら言っても、当時の同人仲間は聞き入れてることがなかったと記憶している。
<続く>
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